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優婆塞とは、サンスクリットあるいはパーリ語Upāsaka[ウパーサカ]の音写語で、近事男[ごんじなん]または信士[しんじ]などと漢訳される、男性在家信者です。
優婆塞には、仏法僧の三宝に帰依して、その信を表明する言葉三帰依文[さんきえもん]を唱えることによってなりえます。在家信者の保つべき最低限の戒として、五戒[ごかい]が説かれています。仏教徒であるかどうかの最低限の目安は、「三帰し、五戒を受けているかどうか」です。
現代の人には、なにをもって仏教徒というのかについて、全く勘違いしている人が多いようです。仏教のいずれかの宗派に所属することによっても、団体・組織に会員登録して会費を払うことによっても、それで仏教徒になったことにはなりません。
さて、在家信者には、他に出家修行者に準じた戒と言える、八斎戒[はっさいかい]が説かれています。これは、六齋日といわれる月六日において、この戒を僧伽のもとなどで守り、清らかな一日を過ごすものです。これは在家者の義務などではなく、その該当する日にこの戒を受け、実践したいと希望する者に、出家者が授けます。
五戒・八齋戒は、あくまで戒なので、これを実行するかしないかはあくまで本人の意志に依ります。ある人が戒を受けたのにも関わらず、それを平気で破っている、守っていない、などという場合があっても、出家者はその人に対して何等の罰もあたえません。あるとしても諫める程度です。
仏教の出家修行者が、在家信者の生活習慣などについて、積極的にあれこれ云々と制限・指導することはまずありません。聞かれれば懇切に教えるでしょうが、仏教の出家者は在家信者の生活について、あまり口を挟まないのです。
優婆夷[うばい]とは、サンスクリットあるいはパーリ語Upāsikā[ウパーシカー]の音写語で、近事女[ごんじにょ]または信女[しんにょ]などと漢訳される、女性在家信者です。
護持する戒など、男性在家信者の優婆塞となんら変わりありません。
非人沙門覺應 敬識
(horakuji@gmail.com)
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